不動明を生涯、崇めた伊達政宗の刀として知られる「大倶利伽羅(おおくりから)」は、サンスクリット語で竜王の名を表すのだそうです。 「倶利伽羅剣」は、不動明王が手にした剣であり、この剣をもって竜王を倒したと伝えられているそうです。「独眼竜」の名で知られる伊達政宗は、幼い頃病によって片目を失ってしまったことにより、自分自身が醜い容姿をしていることを恥じながら暮らしていたそうです。ある日、お寺の不動明王を目にした時に、お寺の住職から不動明王は慈悲深い仏様であることを知らされます。不動明王は、仏の道に背く悪人を懲らしめるために邪悪な心を憎むように、あのようなしかめっ面をしているのだというような説法を聞いたのだそうです。 不正義なものには厳しく接し、 善人には優しく接する不動明王のようにありたいものだと、幼い頃の伊達政宗は、自分の容姿の醜さを慰めるように、不動明王の生き方を自分自身に重ねていたというような逸話が残されているようです。天下統一を成し遂げるために歴史上にその存在感を放った伊達政宗が手にしていた日本刀には、不動明王が手にしていた剣の名である「倶利伽羅」が刻まれています。幼い頃の志が、正宗の剣として世の中の不正義を成敗していたのかもしれません。現代においてもその 英雄ぶりが伝えられる伊達政宗に、最もふさわしい名前の件であるかもしれませんね。幼い頃に抱いた不動明王への憧れと志を持った剣として、ファンの間では人気が高いようです。皆さんにも、幼い頃の志を反映した愛着のあるものはありますか。 |
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